白い果物の中にある青い果物を手に取り、少女は道のジャマにならないように投げ捨てようとした。
「ま、待った!その果物をどうする気なんだ?」
「どうする気ってこれ腐ってるんでしょう?腐ってるのをお土産に持って帰る必要ないし」
「オ、オ、オ、オ、オ、オ、オ、オ、オ、オイラが捨てといてやるよ」
「・・・・・」
「ほ、ほらオイラに渡し・・・いや、私めが捨ててきてあげましょう」
「急に優しくなってない?」
「オイラは親切なもんで」
「なんか怪しすぎるんだけど」
「な、な、な、何を言っているのやら」
 口笛を吹いてごまかすマタナイを見て、少女のカンはこれを渡していけないと確信。
「これは私が後で大事に食べます」