「ありがとうございま・・・」
「いやいや。使い方はそのカバンに入っているから」
「・・・はい」
 道具を手にした少女は安心からか顔が思わず緩み、ついでに借りた魔女の帽子を恥ずかしそうに被った。
 まあまあかな。
 心の中でそう呟いたマタナイは、多少小馬鹿にした顔をしたのだが、少女は気づいていない。
「ところでマタナイさんはこんなのがいいのかい?」
「こ、こんなの?」
「おい、さすがにそれはいいすぎだぞ。こんなのでも傷つくぞ」
 中に割って入ったマタナイ。
 しかし、マタナイのその一言に少女は当然怒った。
「こんなのって何よ!いくら猫ちゃん先生だからってそれはないんじゃない!」