好きなんて
もう意味分かんないや
この気持ちも分かんないし
すごく、めんどくさい
でも、興味がある私もいて
千夏が言ったように、好きには個人差があるみたいだから
いつか、きっと
このきもちの答えが出るんじゃないかって思うんだ
それまでは、ゆっくり
ほんの少しずつだけでも、
“好き”
って感情に近づいていけたら………
「おーい、和葉?」
「はっ、はい?!」
玲央の声で我に返る。
あれ?夕方?
放課後?
「出かけようって言ったの和葉じゃんー」
「じゃ、行こっか!」
そう言って歩いていく私達。
そんな私達に、きもちの答えは
すぐに見つかるのだった。