「傷……!早く帰るぞ!」
玲央君は傷を見て、目の前にしゃがんだ。
「学校………は…?」
「行ってる場合じゃないだろ!乗れ!」
そう言って、私をおんぶした。
「ちょ、ちょっと!下ろしてよ!」
さすがに、高校生でおんぶは………!
幼なじみだからって、これは……。
「しょうがないだろ!早く行くぞ!」
そのまま、口論しながら家に着く。
「ありがとう……。」
「どういたしまして。」
重い私をゆっくりと下ろす。
「あのさ、どうして……場所………!」
どうして来てくれたのかな…?
助けるため?
そんなこと、ないか……。
「俺の名前聞こえたから行ったら居た!」
「えっと……あの人はどうしたの??」
「反省させといた!」
殴った、とかじゃなくて良かった…。
「そっか……ありがとう………。」
それを聞いて、日向はニコリと微笑んだ。