もう1人いる…
誰だろ?
「で、俺に何して欲しいワケ?」
もう1人の男が口を開く。
「別に…今はただ、退屈しなければいいだけ。
アイツに関わってたら、退屈しなさそうだしな。」
へ?
ホントにさっきと同じ人?
なんか、纏っている空気も、
話し方も、
制服の着方も、
すべてが違う…
桐生君って、これが本性…?
カタ
っ!
「誰だ?」
ヤバい…見つかった…
コツコツ
逃げなきゃと思うのに、足が動かない。
キィ
「あ、はは。偶々通りかかっちゃって…。」
顔が、ひきつる。
「盗み聞き?
まぁ、いい。はいれ‥。」