きらびやかな会場を後にすると、長い廊下をたどっていき、1つの部屋に入った。


「あの、」

アレン様?

そう呼び掛けようとしたが、アレン様によって阻まれた。


唇で。


気がつくと、目の前にはアレン様の顔。唇には柔らかい感触。


私、キスされてる?


そう気がつき、アレン様から離れようとするが、体をがっちり固定されてかなわない。

体格の差が明らかななかで、せめてもの抵抗に体を捩るが、無意味に終わってしまう。


そうしているうちにキスはどんどん激しさをまして行く。

すると、歯列をわって、口内に舌が侵入してくる。


「ふぁ、んっ!や、ぁ・・・」


初めての感覚に足の力が抜け、ガクッと体が落ちると、アレン様の腕が腰に回り、体を支える。


それでも止まないキスの嵐。

逃げても逃げても、自分の舌に絡みつくアレン様のそれ。

「や、ふぁ!あ、んっ!」

部屋には自分でも聞いたことがないような甘い声と、唾液がまじる音が響いている。