支度を終え、リビング(?)的な所へ戻ると王子様が腕を組んで、壁に寄りかかっていた。
「王子様。遅くなってすみません。支度がすみました。」
そっと声をかけると、綺麗な金髪をなびかせて振り向いた。
「いや、たいして待って・・・ッツ!」
「どうかしましたか?」
え、まさか、似合ってないのかな?
少し不安になってくると、王子様が口を開いた。
「ち、ちがう。ただ・・・綺麗だ。とおもってな。」
カァァァ
一気に顔に熱が集まったのを感じた。
「え、ちょっ、あのっ、えぇぇ?」
パニックでバタバタと手を動かしていると、
ククッと王子様が笑った。
「葵は本当に変わっているな。」
その言葉に、さらに顔が赤くなったのは言うまでもない。