困惑している女を放っておき、葵に声をかける。


「大丈夫か?」


「は、い。あの、部屋に戻っていてもよろしいでしょうか?」


消え入りそうな、か細い声で葵が言う。



送っていく。



そう言おうとすると、今まで黙りこんでいた女が口を挟んだ。


「な、アレン様!この女はいいんですの?!」


チッ。まだ言うかこいつ。


「葵には許可を出している。分かったら2度と葵に近づくな。」


これでもう関わっては来ないだろう。俺がその気になればこいつらの実家を潰すことだってできるんだからな。


「葵様っ?!」


悲鳴が聞こえて振り返ると、そこには



葵が倒れていた。



    アレンside end