あれから結局何もできず、
今に至るってわけだ。


告白?できるもんならしたいよ。
でも、杏理のやつ、
彼氏は勿論、
好きな人の話だって、聞いたことがない。
未だに恋を分かってないとか、
そう思ってしまう。


想いを告げたとしても、
やっぱり、俺だけな気がして。


「今日ね、萩山先生がねー…」


「うお、まじかよ!!
萩山やるな!!」


なんて、他愛もない会話。
いったい、
いつまで俺たちは、
『ただの』幼なじみなんだろう。


この関係を、壊したくなくて。
ずっと隣で、笑っていたくて。



また、今日が過ぎていった。