その声の方を振り向けば、髪を少し振り乱してきた隆一がいた



「隆一…」

隆は駆け寄って私の右手を握った



「帰るぞ」

「……うん」



彼から背を向けて歩き出す。
もう、振り返らない


振り返ったら










泣いてしまう