勢い良くドアを開けて部屋に飛び込んできたパパとママは……

見事に顔からふんわりシャギーラグに突っ込んで、しかも足はベッドに引っかかったままな倒れている間抜けな娘の姿を見て、しばし立ち尽くした。

「……マユ」

コホン、とパパが軽く咳払いをした。

「お前はいくつになったんだ?」

「……じゅうはちです」

ついでに言うと、来月で19です。

ラグに顔を埋めたまま、私は答えた。

「分かっているのならいい」

それだけ言って、パパは部屋を出て行く。

「もう、マユったら。ベッドでふざけてたら危ないでしょう。子供みたいな真似はやめなさいね」

ママもそう言って出て行く。

……ねえ。

「大丈夫?」って、心配してくれないの……?


ズキズキする鼻を押さえながら、私は閉められたドアを睨みつけた。