グルグル目を回していたら、ヒヤリと冷たい手が額に当てられた。

「顔も赤い。熱があるんじゃないですか?」

ないです。

心の中で叫んだ。

これは単に、アナタのせいで赤くなっているだけなので!

でもそんな心中を知らないハルヒコくんは、ジッと私の顔を見つめている。

ああ、やめてえええ!

そんな素敵なアイスブルーの瞳(今日のコンタクトはアイスブルーのようです)に見つめられると、余計に沸騰しますからあああ!


もはや壊れたロボットのようなカクカクした動きしか出来ない私。

そんな私の額から手を離したハルヒコくんは、スッと立ち上がった。

「何か飲み物を持ってきます」

「……はい」

何とか声を絞り出すと、ハルヒコくんの長い指が私の頭に優しく触れた。

「動いちゃ駄目ですよ」

念を押すような鋭い瞳に見つめられ、コクリと頷く。

それを見てハルヒコくんは部屋を出て行った。