真紀「これは来世では池田屋事件と言う名で知られています。」

沖田「池田屋ってあの池田屋だよね?」
どうやら沖田さんは行ったことがあるらしい。

真紀「そして、古高俊太郎は八・一八の政変で失墜しながらも京に潜伏する長州藩士たちを手助けする間者です」

山南「それで思惑とはなんですか?」

真紀「おそらく京の町に火を放って天皇を長州まで連れ出すこと。」

永倉「なに?!」

近藤「火を放つってことは京の町は混乱に陥るな」

真紀「はい。その混乱こそが天皇を連れ出す絶好のポイントです」

近藤「それならばすぐに対策をとらなければ。」

近藤さんは顎に手を当てた。


山崎「四国屋か池田屋で長州の集まりがあるかと思われます」

土方「そこは池田屋で間違いないな」

平助「じゃあ全員で行けばすむ話じゃんか!こっちには真紀がいるしさ!」

近藤「そうだな」

みんなは隊服を着はじめた。


真紀「あの!沖田さんは行かないでください!」

沖田「え?」

私は沖田さんの体を触った

沖田「ちょ、真紀ちゃんどうしたの?」

真紀「沖田さんはこの戦いで肺結核が悪くなるんです!ですから沖田さんだけはここで安静にしていてください!」

原田「そうなのか?!そういえば最近の総司、咳がやたら多かったよな」

山南「肺結核といえば死病・・・」

近藤「なら今日は休んでいたほうがいいな」

沖田「だけど・・・」

真紀「戦いならこれからいくらでもできますから!早く早く!」

布団をしいて沖田さんを寝かせる。

なんで早く気付かなかったんだろう

今からでも遅くない。

沖田さんを治せるかも!


でもどうやって?

医学の知識なんてなにもない

蒼馬くんのくれた刀を取り出した

(聖水...!聖水...!)

(なんだ?)

よかった!連絡がとれた!

(なんとか私と沖田さんを元の時代に戻せない?)

(・・・なぜだ)

(沖田さんを治すの!)

(・・・)

(貴方、歴史を変えてって言ったじゃない!)

(・・・)

(なんで黙ってるの?聞こえないの?ねぇっ!)


山崎「真紀さんいますか!!!」

山崎さん!

真紀「どうされましたか?」

私は急いでいるような山崎さんのところへ行った。

山崎「なに呑気なこと言ってるんですか!本当に池田屋ですか?!長州藩士は誰もいませんでしたよ!」

真紀「え?」

山崎「とにかく来てください!」


私が手を掴まれて行った場所は池田屋。

真紀「.....!」

誰もいない。

そんなはずは!!


原田「山崎!本命は四国屋だ!」

四国屋に行っていた原田さんが伝令にきた。

真紀「え....どういう...」

確かに池田屋のはず。

新選組にとって大きな事件だから間違えることなんてない。

まさか新選組の中に裏切り者がいる?

ううん。そんなこと。



真紀「やっぱり歴史は変わってる」

それも私が思うよりも早く。

これじゃあこれから先、私が知ってる情報じゃ足りなくなってくる...

原田「とにかく真紀も行くぞ!」

真紀「はい!」