翌朝

近藤「芹沢さんが寝静まったところを襲おうと思っている」

またもや緊急会議が始まった。

永倉「くそっ...」


永倉さんはまだ吹っ切れていないようだ
この部屋に重い空気が漂っている


近藤「それと、」

そんな空気を閉ざすように近藤さんは口を開いた。

近藤「永倉くんと真紀くんには2人で別の場所にいてもらう」

永倉「なんでだよ!」

突然の近藤さんの言葉に驚いた

近藤「2人は芹沢さんに情が沸きすぎている。だから君たちには芹沢さんが殺される姿を見させたくないんだ」

永倉「じゃあ海斗はっ!」

永倉さんは海斗を指差して怒鳴った

近藤「海斗くんは参戦してもらう」

海斗「え?」

近藤「君は斎藤くんから腕が立つと聞いているからな。すまないが今回は活躍してもらう」

海斗「わ、わかりました」

大丈夫なのかな

いくら剣道が得意だって人を殺すことなんて初めてだと思う。

ううん!絶対初めて!!


真紀「大丈夫?」

私は会議が終わったのですぐに海斗に話しかけた。

海斗「大丈夫じゃねぇよ。だけど、俺がやんないと!」

真紀「そっか」

決心はついているようだった


真紀「じゃあさ、これ使って!」

私は腰に差していた刀を取って渡した

真紀「私たちがタイムスリップする前に蒼馬くんがくれた刀だよ!聖水も付いてるし、きっと何かの役にたつよ!」

海斗は私の渡した刀をじっと見た


海斗「...いらない」

真紀「え?」

そう言ってどこかへ行ってしまった



真紀「海斗...?」

私は、わけがわからず立ち尽くしていた
何か悪いこと言ったのかな




数分後

原田「真紀、ダメじゃんかー!」

真紀「なにがですか〜!」

私は原田さんに話を聞いてもらっていた

(暗殺する日なのにね笑)

原田「ほんとに気づかないのか?」

真紀「だからなんなんですか〜!」

原田さんは大きなため息をついた。

原田「海斗、絶対好きな女いるぞ」

真紀「え?!そうなんですか?!」

原田「誰かわかるか?」

うーん...

海斗が会っている女子というと元の時代では沢山いるけど、この時代では島原の舞妓さんか梅さんくらい?


まさか舞妓さんのこと?!

舞妓さんはお金がないとめったに会えないから悩んでいるとか?

いやいや、でもさっきのくだりで言うと....

真紀「梅さん?!」

原田「お前だよ」

真紀の意外な天然ぶりに呆れたのか原田さんは指差して言った

真紀「で、でも、さっき私が刀を渡したときにあんな態度をとったのは梅さんも殺してしまうのを恐れたからじゃないんですか?」

原田「いや、違うだろう。真紀のさっきの言葉に男の名前が入ってただろ?」

蒼馬くんのこと?

原田「きっと、あいつヤキモチ焼いてるんだぜ。好きな女から他の男を頼るような言葉を言われると傷つくからな」


ヤキモチかぁ

(ポッ////)

原田「あ、顔が赤くなった」

真紀「なってなんかませんよっ!!」