1人で教室に入るとみんながあいさつをしてくれる


「亮おはよー」「おはよっ」
「ぐっもーにーん!」


色々な、個性豊かなあいさつが教室のあちこちから聞こえる


「みんなおはよっ!」


私は皆に聞こえるように大きめの声で返事をした


私の席は廊下側の一番後ろ


カバンを机に置き椅子にもたれかかる


今頃千秋は由季ちゃんと何話してるのかな…


そう思いながら天井を眺める


「何 天井見てんのー?」


声と同時に視界の中に弘樹が入ってきた


「うわあ!弘樹……何?」


驚きのあまり椅子ごと後ろに倒れるかと思った


「そんなに驚くか!いやー、千秋に

由季ちゃんと二人で話したいことがあるからって

おいだされちゃってさー」



"二人で"


私にはその言葉が辛すぎた