結局 千秋はスマホを相手にしたまま


私はヤキモチをやいたまま学校の前まできた


校門の前では先生たちが立っている


挨拶運動とこれから遅刻した生徒を指導するためだろう


千秋はやっとスマホをポケットにしまった


「ちあ…」


「ちっあきーっ!おはよっ!」


私の声は"田草川 弘樹"によってかき消された


<こいつ>は千秋の親友


私ははっきり言うと弘樹みたいなタイプは苦手なんだよね


「亮ちゃんもおっはよー!」


「お、おはよー」


頑張って笑顔つくってみたけど絶対引きつってるよ!これ!


「おい弘樹、亮にあんま話しかけんな」


一瞬ドキッとした


"話しかけんな"


それってもしかして


私がさっきまでしていた


や、ヤキモチ…ですか…?