ーーーー放課後
「璃ィちゃん!これ、クッキー作ったの。食べてみて!」
「西木さん……ありがとう。」
「呼び捨てで……海でいいよー。」
照れながら笑う彼女は西木海さん。
「うん。海、ありがとう。」
笑顔が可愛くて優しい人。
♪ルルルルルル♪
「あ、電話来てるよ。」
海が私の鞄を指差す。
「あ、本当だー。………。」
「璃ィちゃん?」
「な、ん、で……?」
「璃ィちゃん!り……ゃ……じょ……」
海の声が聞こえなくなっていく。
私の電話のディスプレイには
『杏菜』と表示されているから。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…