「ボーとしてると転けんぞ!」

「はーい。」

横目で見てくる侠に空返事をする。

「杏菜の事……もう忘れろ。」

「……うん。」

「帰り、7時に正門の前な。」

「うん。」

その日私は笑顔で頷いた。

これから起こる悲劇を知らずに……。