歩いて約15分……。
インターホンを鳴らすが出てこない。
「おーい。花ぁ!」
扉の前で結木さんが叫ぶ。
「……。」
沈黙が続く。
「いるんなら出てこい」
「……。」
「ったく。」
『ガチャ』
不本侵入……!!
海、侠、私はオズオズと結木さんについ
ていく。
『トントン』
「入るぞー。」
結木さんが扉を開けようとした瞬間、部
屋の中にいる人から扉を開けられないよ
う押さえている。
「嫌!こないでえええぇ!」
「っ。おい!」
「私、私じゃないの!!」
泣き叫ぶ声が聞こえる。
「意味不明な事いうんじゃねえ!!」
結木さんが怒鳴る。
「お前、気は確かか?どうしたんだ?顔を見せろ!」
……。目の前の光景。前にも……。
やはり、男の人に勝てるはずもなくドア
は開いた。
「きゃあ」
反動で藤田さんが横たわっていた。
「ごめん…花。」
「うぁぁぁ。」
結木さんに続いて私達も行く。
「いやぁぁぁあああ!こないでえええぇ!」
「「「???!!!」」」
海、侠、私はヒステリックな花さんの声
に驚いた。
「来るな!来るな!くるなぁぁあ」
「っ!おい花!!」
そうだ、昨日……花さん……。
「侠、行こ。」
侠の服の裾を掴んで部屋を出る。
「……」
「海、同性の人もいた方がいいと思うから、藤田さんと一緒に居てあげて!」
「う、うん……」
私は侠の手を引き、近くの公園に行く。