「俺、白石から告られた時は白石のこと、好きとかそういう感情じゃなくて、クラスメートとしか思ってなかった」


別に嫌いじゃない。かと言って好きでもない。


「でも、白石と付き合うようになってから、白石の存在が当たり前んなってて……」


白石のことを冷やかされても、前ほど嫌じゃなくなって、むしろ俺+白石の組み合わせが定着しているのが嬉しかった。


「白石のことを気にかけるようになって、白石のことばっかり頭に浮かんで……」


俺より先に学校に来ている白石が、俺より遅かったら1人で心配になったり、白石が俺の元にアタックすんのを待ってたり。


「白石だけじゃないよ。俺はその、白石みたいに積極性はないけど、俺だって……」


俺だって、白石が好きだ。


そう言いたいのに、言えない。後ひと押しの勇気が……一歩が踏み出せない。


でも、言わなきゃ。


好きって言わなきゃ、白石が離れてしまうかもしれない。