「ふふっ、オレンジ頼むの可愛いですっ」


「うっせ」


そう言いながら、他の3人が待つ場所へと向かう内田先輩。


「あっ!先輩っ、飲み終わったら、そのコップの返却お願いしますねっ」


おばさんにはあたしの魂胆が丸見えだったけど、こうでもしなくちゃ内田先輩とお話が出来ないもん!


「分かった」


「あと!」


「なに」


「あたし、内田先輩に惚れたのでアタックしますね」


ギュッと目をつぶって、告白まがいの言葉を内田先輩へプレゼント。ドキドキしながら言ってみたのに……


「あれ!いない!?」


内田先輩はもう銀さん達の元へ向かっていた。うそ!聞こえてたはずなのに~。


でも、めげないぞ!


この夏は、あたしへの波が……チャンスが来たんだ。内田先輩への芽生えてしまったこの思い。花を咲かせずにはいられない!





と決意したものの、結局、コップを返却しに来たのは、内田先輩ではなく銀さんだった。


内田先輩め~なかなか手強い!