その後の先生の話は、右から左に流れて何も覚えてない。
残すは生徒会発表だけとなっていた。
発表は鐘が鳴る前に校内放送でされるらしい。
---ぴーんぽーんぱーんぽーん---
お、丁度だ。
「これから、各学年の特殊クラスから、生徒会役員を任命します。名前を呼ばれた者はすぐに放送室に来るように。」
私のクラスでは、みんながそわそわしていて、中にはすごい自信があるような顔をしている人もいた。
隣の席の有馬くんは未だに夢の世界にいる。
本当、こんなのがよくモテるもんだよね。
「それでは、発表します」
この言葉の瞬間、みんなは手を合わせ願っていた。
うーん、空気をよんで私も。
「ふっ」
え、今の隣?
隣を見てみると、伏せている腕の隙間から少し私を覗いて口元が笑っていた。
え、見られた?
てゆうか、酷くない!?
みんなの真似しただけなのに!
私は有馬を睨んで放送に集中した。
「顔赤。可愛い奴。」
そんな彼の言葉なんて、聞こえていなかった。