「相沢さん
動けますか?
診察しますけど車椅子に乗せますからね
痛いところがあったら言ってくださーい」
そう言われて診断室に行く兄様を見送り私も椅子に座り目を閉じた
安心したら眠気が襲ってきたから顔を横に振ると
「寝てもいいよ。
お兄さんが帰ってきたら起こしてあげる」
そう言ってくれたのでその言葉に甘えて目を閉じた
………………………
「ゆめ、ゆーめっ!
朝だよ。おーきてっ」
懐かしい声が聞こえる
にい、さま?
声にひかれるように目を開けてそちらを見ると兄様と先輩がいた
先輩の膝の上で寝ていたのに気づき急いで椅子に座り直して謝った
すると兄様が
「俺が来た時に起こすって言ってたけどよく寝てたから朝まで起こさないで海君にも寝てもらっちゃった」
そう言い私の頭に手を乗せ髪の毛をぐちゃぐちゃにした
「兄様、やめて
髪の毛が~」
なんて言って1日が始まった
学校は休み兄様についていることにした
先輩もいると言ったけど学校に行くよう言って帰ってもらった
兄様は私にも学校へ言って欲しかったらしいが私は男の格好で南家へ戻り兄様の男服と私の女服を持って病院へと向かった