次の日は約束した通り姫華と登校した
ただ歩いているだけで会話がない
沈黙の中歩いていると後ろから
「ねぇねぇ、あれ南姫華じゃね?」
初めは姫華の友達だと思った
少し様子を見てお邪魔だったらどこう、と軽く考えていた
すると突然
「隣にいんの彼氏かな?」
「な訳ないじゃん
あの南だよ?キーモッ」
「登校拒否の南さんお元連れてるから怖くねーんじゃねーの?」
なんて言い笑っている声が聞こえる
隣を見ると姫華は俯いていた
「姫華?
大丈夫?どうしたの?」
そう言うと姫華は私の腕を掴み震えた声でか弱く言った
「わ…私不登校だったの…
昨日、純君が来たから学校行こうかなって思って誘ったんだけど…
…やっぱり来ない方が良かったよね?」
最後はこちらを見て言ったけど今にも泣きそうな顔をしていた
こう言って良いのか分からないけどこっちに来て初めてできた友達の傷ついてる顔は見たくない
勝手かもしれないけど意を決意して後ろを向いた
こちらを見ていた女子生徒4人ほどが私を見て口を閉じた
閉じたと同時に
「ねぇ君達、姫華が…
南姫華が学校に来るのはそんなに面白い?
そんなに……君達に迷惑をかける?」
冷ややかな目で見つめて声をなくした4人を見て言った
私の目は女の格好でも男でも怖いらしく
固まって俯いたまま動こうとしない
その姿を見て少しの苛つきを覚え学校へと向かった