先輩に
「どうして言う気になったの?」
そう問われて私はかつらを付けながら
「なんか、嘘つくのが二人を見ると嫌
…
変だよね…」
そう言うと
「変じゃないよ。
で、さっきはごめんね」
そう言われて首を傾げると
「つい、嬉しくて抱きついた。
嫌だったよな…?」
そう言われて私は
「…私。婚約者がいるの」
「うん。」
優しい先輩を見て言わなきゃと思って口を開いた
「でも私!!
先輩が好きなんです!!」
そう言うと驚いたらしく目を見開いて一二歩後ろに下がり言った
「は?
えっと…
この間、俺が好きだって行った時は好きじゃなかったんだよな?
じゃあどうして?
あぁ~、あれか
今流行りの嘘告?
だよな、好きになるわけ無いもんな…
婚約者いるの俺も知ってるし、
なんか、混乱してるな俺。悪い」
そう言い背を向けた先輩の制服の裾を掴んで生徒会室へと走った