昼休み



「マジでここ来て良いの?
怒られないー?」


「そーだよ純くん。
先生に怒られちゃうー」




そう言うのを聞かずに中には入り弁当を広げ始めた
その様子を見て二人はアタフタしていたから



意を決して言った



「あのさ、これから二人に言わなきゃいけないことがあるんだけど
誰にも話さないでくれる?」



二人の目を見て言ったら二人共目を見合わせて頷いた
それを見て二人を座るように促して口を開いた



「俺は…いや、私はね女なの」

「…っ!?……」
そう言うとあまりの驚きに声が出なかったらしく目を見開いて動揺していた



「ホントだよ
実は、私の祖母はここの前理事長なの。
現理事長は私。」
そう言いカツラをとって見せた



「じゃあ、俺らに嘘ついてたのか?
なんでそんなこと!!」
そう言い俯いた橋本を見て




「私には婚約者がいるの。
でもね、婚約者と結婚する前に恋人とかがいたら厄介だから。
と言われて男装してこの学校に通わされたの


嘘をついていてごめんなさいね
このことは誰にも言わないで欲しい」

そう言うと姫華は
「…そう…だったんだ…
でも、嘘をつく方が苦しいよね。
私は誰にも言わないよ
話してくれてありがとう」




そう言ってくれたが橋本は
「俺はお前が男だと信じてたんだ
中学んときに喧嘩ばっかりしてたら高校で男友達が出来なくなった



お前が来て初めて友達だと思えた。
なのに…なのにどうしてお前は……」

苦しそうにそう言う橋本を見て言った
「私は、嘘をついていた。
これからも嘘をつく。
二人共私の大切な人だから



私は二人が大好きだから。
言いたかったの
…もう後悔はしたくないから…」
そう言うと橋本は


「それはt…!!」
『バンッ!!』

大きな音が聞こえたドアが開く音だった
慌ててそちらを見ると先輩だった
「先輩!!」

そう言うとあれっ?という顔で

「お前たちだったのか…
いや、勝手に屋上上がってる奴がいるって聞いたから…純ちゃん、じゃなくて純くんだったら大丈夫か。」




そう言い帰ろうとした先輩はドアを閉めてからまたドアを開けて走ってこちらへ来た



「なんで?
カツラは?
バレちゃうとまずいじゃん何してんの?」
そう言いパニクってる先輩に



「私。言ったんです
理事長のことと女だってこと…」
そう言うと

優しく抱きしめてくれてこう言った
「そっか…
頑張ったんだね。
ちゃんと言えた?」



そう問われて先輩の胸に顔を押し当てて頷いた
すると優しく頭を撫でてくれた



……………やっぱり兄さまと似ていた