決めたはいいけど、姫華は橋本とろくに喋ったことないし、元々内気過ぎて話すのもオドオドしてるから
俺も少し心配…


学校でもそんな事で頭がいっぱいだった
「……ぉいっ‼︎
聞いてんのかよオイッ!」
少しボーッとしてたらなんか時間が過ぎてたらしくて橋本が間近で俺を呼んでて
後ろに椅子ごと倒れてしまった



「おい〜大丈夫かよ〜
お前今日、ボーッとし過ぎだぜ?」
心配そうにしている橋本に
「大丈夫だよ
それよりさ、今日の昼姫華も一緒してもいい?」
何かきっかけを作らなきゃと思って言ってみた

にこやかにしながらそちらを見たらキョトンとしながら
「別に良いけど…
何かあったんか?」
そう聞かれてまぁ、と返事をして曖昧に話を終わらせた



………次の休み時間に姫華のとこへと行った
「ひーめかっ!」
大きな声で呼ぶとビクッと肩を震わせてこちらを振り向いた
「そんなに怯えないでよ〜
悲しいな」
なんてイタズラ半分で言ったら

「ご、ごめんね
わざとじゃないんだけど…
あんまし学校で話さないからさ…
えっと…どうしたの?」

「そーだね
あのさ、お昼って誰かとだべるの?」
そう聞くと首を横に振りなら
「ううん
まだ、友達いなくって…」
俯きながら言うから頭に手を置いて撫でながら目線を合わせて


「大丈夫だよ
きっと、良いお友達が出来るよ
だから、顔を上げて…
ね?」
そう言うと顔を上げて大きく頷いて見せてくれた



昼の約束をしたから席に戻って次の時間の準備をして
なんとなくの感覚で授業を受けて昼を迎えた


教室でお弁当を食べる事にした
「はっとりー
お前今日も放課後遊べないのー?」
人の気も知らない橋本はダラーンとしながら飯を食べていた
「お前は〜
俺はいつも忙し〜の
てか、橋本さ〜友達いないのかよ」



なんて言ったら拗ねて
「えぇ〜
俺は〜お前のためを思って〜」
なんて言い訳をしている橋本を見て姫華は笑っていた

だから俺は
「おい橋本
いいこと思いついたぜ」
そう言うと何だ?と言いながらダルそうにこちらを見た
俺は笑みを浮かべながら
「姫華と遊んでくれば良いじゃないか?」
そう言うと橋本は信じられないというように頭を抱えてこちらを見ながら言った



「お前って、凄いな…」
「はっ?何でだよ?」
意味がわからず聞くと
横で姫華も分からないと言うように首を傾げていた