食事を済ませて立ち上がると
「待って」
呼ばれて振り返ると姫華が呼び止めていた
「……?なに?」
いつも通りに聞いたけどやはり男の格好をしているからか姫華の身体はビクッと揺れた、けれどすぐに
「あの……あのね羽鳥君
あの……えっと…………」
少し何かを言うのをためらっている姿に苛立ちを覚えつつ
「純で良いよ
俺も姫華って呼ばせてもらうからさ
、ね?」
そう笑顔で言うと
緊張をほぐした笑顔で
「うん‼︎
あのね純君、明日の学校なんだけど
良かったら……一緒に登校してくれない…………かな?」
「あぁ、そのことか
当たり前だよ、てか俺が頼みたいくらいだよ」
そう言うと嬉しそうに笑いまた明日ねと言われたので
「うん、良い夢を…」
と、言い手の甲にキスをした
この間までフランスにいたのと兄の真似をし兄たちの口癖の良い夢を、と言ってしまったことに気づきヤバイと思った
けれど
「あっ……///
えっと……ふ、フランス
……帰りだもうね……
えっと……お、お、おやすみー」
なんだかとてつもない誤解をされたままその日は終わった