「…………………………さん!
相沢さん‼︎大丈夫ですか?」
大きな声が聞こえてはっと我に帰る
ここは病院で前には兄さまが寝てる
広く他には誰も居なかったこの病室。
横には担当の先生と看護婦さんがいた
そういえば今日は何か調べるから兄さまはずっと病室にはいないとか言っていた
そのために来たのだろう
「すいません………」
そう言いもうすぐお昼の時間だと思い兄さまの手をもう一度握りいってきますと耳元で言い先生にお辞儀してから病室を出た
いつ意識が戻るかわからない兄さまのそばにいつも時間を空けて側に来る
お祖母様は行くなと言うけれど私はずっと来ていた
土日は1日ずっといる
今お世話になっている人たちには誰にも兄のことは言ってはいない
緒方先輩は知っている………
私は緒方先輩の何も知らない………
なぜだかそう考えたら虚しく寂しく悲しくなって来た