「こんなの巻いちゃって
必死だね〜
真っ赤だよ」
薄ら笑みを浮かべながら顔を覗き込んでくる
「離してっ///」
蹴りを入れようと足をあげると
その足を取り俺の足と足の間に膝を入れてきた
本当に身動きが取れない状態だ
「さぁ〜て
どうして男装してたのか話してごらん?
話さないと学校中に言いふらしちゃうよ〜」
と言いながら携帯を取り出しパシャッっと一枚写真を撮った
これは警察に訴えたら捕まるレベルだ
だがきっと彼は俺が警察に行けないことを分かっている
だって警察に行けばこの写真は見られるし学校にもいられなくなる
理事長になる話もパーになる
頭の中がグルグルしている時に強い力が込められていた腕が解放されて彼は私から身を引いた