まぁ、そこで茜ちゃんが来るとは思わなかったけど。
仰向けになって目を瞑る。
今日は天気良いし、風も心地良い。
そして俺はいつの間にか寝てたみたいで、女の子の声で目が覚めた。
「リュウ君」
“リュウ君”そう呼ぶのはあの子だけ。
少し目を開けると、俺の顔の上には茜ちゃんの顔があった。
「はぁい」
何で俺の目の前にいるんだろう。
ってゆうか、どうやって此処に入ったの?
鍵は?いや、鍵は俺が前川から借りたからナイはずだし…。
「なぁーんで、茜ちゃんが此処にいるのかなぁ」
俺は茜ちゃんの頬に手を添えようとする。
『アナタはあの二人がちゃんと友達と思って接してきているとでも思ってるんですか?』
剛の言葉が一瞬だけ頭を過ぎる。
クソ…。
俺は手が止まってしまって、茜ちゃんに少しだけ触れた。