【華瑠 side】



クラス表のとこには着いたけど人で前にいけないよぉ〜…


「華瑠!大丈夫?ほら手貸して!」


「亜琴ちゃん、ありがとう!」


亜琴ちゃんが私の手を引っ張ってクラス表が貼ってあるとこに行く。



…やっぱりクラス表のとこも凄い人だなぁ。



えっと、私のクラスはぁ…みっ見えないよぉ〜(泣



チラッと亜琴ちゃんを見ると…いいなぁ。



余裕で見れてるよぉ…。





私も160cmは欲しかったよ…





「あっ!私Aクラスだ!華瑠も私と一緒のクラスだよ‼︎」





「えっ!ほっ本当にっ!?嬉しいっ‼︎」





「本当だよっ‼︎今年も華瑠と同じクラスで嬉しすぎるっ♪今年もよろしくね!」





「うん!私こそよろしくね!」





「ふふっ、それじゃあ、クラスもわかっ
たし教室に行こ?
入学式までまだ時間あるしね♪」




「うん!亜琴ちゃん、楽しみだねっ!」





「そうね。…華瑠を狼どもから守んなきゃね……。」





「ほぇ?亜琴ちゃん何か言った?」





「ううん、なんでもないわ!
ほら、行こ!!」




「う、うん…」





う〜ん…亜琴ちゃん今何か言った気がしたんだけどなぁ?
…まっ、いっか!





教室どんな感じなんだろ〜♪
クラスのみんなと仲良くなれたらいいなぁ!





そんなこと考えてたらいつの間にか私たちのA組の教室についていた。





う、うわぁぁ。なんかすっごくドキドキしてきた!!
ど、どーしよぉ〜。手が震えちゃう…!





緊張で固まっていると亜琴ちゃんが心配そうに話しかけてきた。





「?…どーしたの、華瑠?」




「なっ、なんか緊張しちゃって…。」





「ふふっ、華瑠そんなに緊張しなくても
大丈夫よ!
ほら!一緒に開けよ?」





「うん!」




「「せーぇのっ!!」」





ガラガラガラッッ!





うわぁぁ、綺麗な教室!!


「亜琴ちゃん、入ろっ!」



「クスッ…華瑠、テンション上がりすぎよw」



「だっ、だってぇ…」



うぅ…恥ずかしくなってきちゃったよぉ。



「ほら、席見よ?」


「うん…。」



たまに亜琴ちゃんはイジワルになる…。



「あっ、華瑠!私たちの席、凄く近いわ!」



……!!


「ほんと!?ど、どこ!?」


「ここが私でここが華瑠!」



私の席の斜め前が亜琴ちゃんなんて!
今日は本当についてる気がする!!


「同じクラスで席も近い…
凄い偶然よね?でも華瑠の近くだから
嬉しいわ!」


「私も亜琴ちゃんの近くで嬉しいっ!」



「んもう!可愛いわ‼︎いつまでもピュアでいてね‼︎」



ぴっ、ピュア!?
分かんないけど…
「うっ、うん?」



「ふふっ、よかったわ。」



…納得してくれたみたい…。



ざわざわ…ざわざわ…



ん?なんか廊下が騒がしいけどなんだろぉ?




「ねぇねぇ、亜琴ちゃん?
なんか廊下が騒がしいみたいだけど…」


「あー、なんか一条財閥の御曹司と、水瀬財閥の御曹司が、この学校に入学するって父さんが言ってたわ。」



「えっ!あの一条財閥と水瀬財閥
!?」



あっ、あの世界トップクラスの財閥の一条財閥と水瀬財閥!?



一条財閥はホテルやレストラン、銀行など幅広く取り扱っている世界でも一条の名前は知らない人はいない程有名なの!



水瀬財閥は、主にファッションを取り扱っていて、世界のあちこちに水瀬財閥のファッションブランドの店があるの。
私もそこの服をよく買うんだけど凄く私好みのデザインなんだぁ。



「財閥の御曹司が入学って凄いね!」



「いやいや、華瑠も私も人のこと言えないわよ…。」



「うっ、そーだけどぉ…。」




じっ、実は私も亜琴ちゃんも財閥の令嬢なんだぁ。



私は園川財閥の令嬢で、亜琴ちゃんは茶倉財閥の令嬢なんです。



園川財閥は、一条財閥と同じようにホテルやレストラン、あとお菓子メーカーなど…。
まぁ幅広くやっているんだ。


社長は私のお父さん、
園川龍矢(そのかわ りゅうや)43歳。
私が言うのもなんだけど、とてもじゃないけど40代には見えないの。
茶髪に切れ長の目、鼻筋も通ってて小顔……。もはや20代って言っても騙されるんじゃないかな?


副社長はお母さん。
園川桜羅( そのかわ さら )。
お父さんより3つ下の40歳…なんだけど、この人も40歳には見えない。
ぱっちり二重に、柔らかな茶色のゆるくパーマがかったミディアムで、子供を産んだとは思えない抜群のスタイル…



モデルとかやってそうな容姿の両親…



なんで私はこの人たちの遺伝子受け継がなかったんだろぉ(泣
あー、自分で言ってて悲しくなってきちゃった…。


あと、私には自慢のお兄ちゃんと弟がいるの!



お兄ちゃんは
園川黎( そのかわ れい )。
私の3つ上の大学生。
とても優しくていつも周りの女の子にモテモテ♡
カッコよくて頼りになる自慢のお兄ちゃんなの♪



弟は
園川蕾 (そのかわ らい )。
私の2つ下の中学生。
蕾は、私より凄く背が高くてお兄ちゃんと同じくイケメンなの。
よく私に抱きついてくるんだけど、その時に見せる笑顔がすっごく可愛くて、もはや天使!
蕾も私の自慢の弟!

うーん。やっぱりどうしてみんな美形なのに私は美形じゃないのかなぁ…。
(←無自覚華瑠ちゃん)。



亜琴ちゃんの家、
茶倉財閥は、とても由緒ある茶道のお家で、亜琴ちゃんはそこの一人娘なの。
礼儀作法も凄く綺麗でまさに日本の美!
あと、日本の観光業なども茶倉財閥が中心となってるの。
まさに日本の代表する財閥。



まぁ、私たちの財閥も一条財閥たちと同じ世界トップの財閥ってことなんです。


でも私たちが財閥令嬢ってことは周りの人には内緒。
財閥令嬢っていろんな人から狙われやすいっていうのが理由なんだけどね。



「でも亜琴ちゃん!一条財閥だよ?
ONEチョコの財閥だよっ!?」


ONEチョコっていうのは、今一条財閥のヒット商品のチョコレートで、『ONE』っていうの。
意味は一条財閥の1と、1番美味しいっていう意味らしい。



私は小さい頃からお菓子のなかでチョコが大好きで、特にONEチョコが何よりのお気に入り♪
自分でもチョコ作ったりするけどONEチョコは手離せないの。




「華瑠、本当にチョコ好きねぇ〜。」




「当たり前だよ!
チョコは幸せをくれるんだよ!」



だってチョコを口に入れた途端、凄く幸せな気分になれるの。
楽しい時でも悲しい時でもチョコがあれば幸せな気分になれる。
だから毎日持って歩いてるくらい(笑




「そーいえば、今日、期間限定桜をモチーフにしたONEチョコ発売日だったわね。」



「えぇぇぇぇっ!?
そーなの!?
入学式終わったらすぐ買いに行かなくちゃ‼︎」


桜チョコ…どんな味なんだろう?
凄く楽しみ〜♪



「ふふっ。本当に華瑠、チョコ好きねぇ。」



もう、私の頭の中はチョコでいっぱいで、入学式の時もチョコのことしか考えてなかったからあんまり覚えてない。


そーいえば教室が凄く騒がしくなったけどなんだっけ?
まっ、いいやぁ〜。


早く買いに行きたいなぁ〜♪








この時はまだ何も知らなかった…





これから訪れる奇跡に……






どんな物語が私に降りかかるのかも…






チョコが起こす奇跡は、





もう少し先のお話……………………。