「美咲…
 もう、解放してあげなよ。美咲自身を…」


『かいほう?・・・』


「そう解放。
過去の事をどう考えても変えることはできない。
 でも、これからはいくらでも美咲が好きに変えることができるんだよ。
 私と一緒に楽しもうよ。」


『美和…ありがとう。
 ちゃんと考えてみるね。』


「うん。ちゃんと考えて。
 でも、一人で考えることなんてないんだよ。
 それに、霧島さんに付き合ってって言われてはいないんだよね。まだ…
 だったら、リハビリの気持ちで、電話くらいしてあげなよ。」


『でも、そんな気持ちで電話なんて…』