次の日、晴也は忙しかったらしく学校に来なかった。

…もう、晴也との婚約破棄に後悔している自分がいる。

このまま、晴也と話すことは全くなくなると思うと、実感が沸かない…


「城ヶ崎さん」

「…ん?」


クラスの中でも割とまともな子達がゾロゾロと私を囲んだ。

え、何これリンチ?


「最初から、態度悪くしてごめんね…?出来れば、今からでも仲良くして欲しいんだけど…」

「いいよ?」


1も2もなく答えると女の子たちは喜んでキャーキャー騒ぎ始めた。

耳が痛い。

でも、せっかく仲良くしてくれようとしてるのを拒否する理由もない。


「咲ちゃんって呼んでいい?」

「うん」


「え!城ヶ崎さんと仲良くすんの!?」


近くの席の男子まで騒がしく近づいてきた。


「俺らも、いい?」

「えーでも男子は東雲君に怒られるんじゃない?」

「あーー」

「怒らない怒らない、私達婚約破棄したし」


私が笑いながら言うと、みんな突然シーンとして気まずそうに顔を伏せる。


「あの話、本当だったんだ…」

「そんな暗い話じゃないから」

「あの、飛び降りた子のせいって本当?」


芹那のことか…?