それを晴也と執事が前に出て守ってくれたが、芹那は癇癪を起こして叫ぶ。


「あの子が!!私を殺そうとしたのよ!!!!」


私が…芹那を………?

いや、それも間違ってないか。

確かにあの時、私は芹那を助けられた。

それが出来なかったのは私が悪いんだ。


「ごめ…ん…」

「謝ったって許さないから!もう晴也と私に近づかないで!!死ね!!!!」


芹那の顔を見ることが出来なくなり、私はカバンを手に取り病室を出ようとした。


「咲!」


晴也がそれを止めようとするが、私は呼吸を整えて言った


「晴也君、私は…芹那だよ」

「それは「いいからもうその子といて!その子が咲だから!」


私は泣きそうになるのを堪えて走り出した。

向かうのは本家、学校は変えないけど…もうあの家には帰れない。