「結局無事だったんだし…」

「何かあってからじゃ遅いんだよ。頭弱いの?」


さっきから、最後につく疑問文がイラっとする。


「咲は自分勝手過ぎるよ、俺の気持ちも…」

「私だって、晴也のこと考えての行動だもん…もういい」


私は逆ギレだと分かっていても、そう言い放って自室にこもった。

晴也ならすぐに謝りに来てくれるとたかを括っていた私だが

夜中の2時を超えても、何も言いに来ない。

物音もしない。