私の王子。

今まで周りから酷い扱いを受けていた私に差し込んだ唯一の光。

この学校には少ない黒髪に綺麗に整った顔。

今までの不幸さを考えれば、このくらいの幸せが訪れることは当然だろう。

その王子の横にいた女の子。

アイドルのような顔だったが、どうせ性格は悪いのだろう。

だって王子は私の彼氏になるのに、それを邪魔するんだから。

そういえば許婚って言ってたっけ?

親が勝手に決めたのかな。そうに違いない。

許婚を持つってことは、結構お金持ちってこと?

幸せすぎてヤバいなぁ。


でも、私が王子に近づこうとするとその子は信じられない方法で邪魔してきた。

階段から落とすなんて…ありえない。