暁との話は平行線に終わり、授業は絶対に受けなくてはいけなくなった。

少し不満を残ったが、晴也も疲れただろうしそのまま帰ることにした。


「明日は、どっちの学校行くの?それとも仕事?」

「明日は一緒の学校に行けるけど、明後日は午前中向こうの学校行って、午後は二日分の仕事する。その次の日は一緒に行けるようにするから」


いつもより多忙な晴也のスケジュールに若干申し訳なさを感じたが、謝るのもどうかな?と葛藤していると、晴也はキョトンと首を傾げてから目が合うと微笑んだ。
私も微笑み返して、まぁ…いいかな。と謝るのをやめた。


「そろそろ、着くね」


目前に近付いてきたマンションを見て、私は話を変える。


「晴也は、ご飯作ったことある?」

「ない」

「だよね…私もない」


幼稚園と小学校は二人とも金持ち学校に行ってて、私はそのまま進学、晴也は勉強しかしないような学校に行ったから調理実習もしたことがない。