「わぁー、気持ちいいね」


大きく広がる青空を見上げ
思いっきり空気を吸い込んだ


「なぁ、姫野…」


「何か、懐かしいね」


屋上の柵にもたれ空を見上げる


「姫野」


聞こえないフリをする私に
悠斗の声が次第に大きくなる


「姫野!」



「…なに?」


静かに振り返った私と真っ直ぐ私を見つめる悠斗の視線がぶつかる