校門や中庭で、はしゃぐ新入生を横目に
俺達は靴を履きかえ教室へ向かう


「何か、代わり映え無いよな」


確かに高校から
一般入試で入ってくる生徒もいたが
幼稚舎からエスカレーター式の
高校に通う俺達の周りは
ほとんどが見慣れた顔だった

「確かに…」

小さく笑い教室の扉を開けた


「あっ、でも今日――」


晃が何か言いかけるが
あっと言う間に俺は
クラスの女子に囲まれた

楽しそうに話しかけてくる女子を横目に
晃は苦笑いしそのまま自分の席に着いた