その人を見た瞬間、何かに導かれるかのように私はそばへ行った。

そして私の口から出たのは …


「 名前…なんですか?」

「 俺?




…… 日向 蒼 だけど。」




ああ。
神様はなんて残酷なんだろう。

日向 蒼。

あなたに出会わなければ私の愛しい想い出は綺麗なままだったのに。

こんなにも苦しくて、切ない思いをすることもなかったのに。