その夜 お兄ちゃんは言った。 「あの子は、ちゃんとお前を愛してた。 そのことだけは、忘れんじゃねぇぞ」 って。 忘れないよ。 だって今日の帰り際 確かに感じたもの。 ひかるの笑顔が 言葉が ちゃんとあたしを愛してくれてたこと。 「お兄ちゃん、あたしの分も幸せになってね」 それが、あたしの願い。 あたしの望み。