土曜日

ひかるは、家まで迎えにきてくれた。


「おはよー、波音。行こう」

「うん…」

「どうした?元気ない」

「そ、そんなことないよ!!」


無理に明るく振る舞うあたしに

気付いたのか、気付いてないのか


ひかるは色んなところに連れていってくれた。



いっぱい遊んでるうちに

気が付けば日が暮れていた。


「いっぱい遊んだねー。
次どこ行くー?」

「んー、えっと」


あたしの目に入ったのは、海沿いにある大きな観覧車。

「あれ乗りたい」

「観覧車?いいよ、行こっ」