不思議そうな顔でオレを見つめる湖柚のアゴを、片手で持ち上げてみた。


世間で言う、壁ドンの次のアゴクイ。


「ちょっと………村星君!?何してんのっ!?//////」


そのまま自分の顔を近づけてゆくと、ポカーンとオレの動きを見守っていた湖柚がワタワタと慌て出した。


「何って……キスしようとしてんだけど」


サラリと返すと、目の前の美少女が石みたいに硬直。


「キ…キキキキキ!?なんでっ!?なんでこんな所でそんな事する必要があるのっ!?//////」


まるで車のブレーキ音の様な奇声を発して、大爆発していた。