そう言って微笑む湖柚の姿は、季節を若干遡って春みたいな穏やかさを醸し出している。


「だけどあんまり男の前では笑うなよ?これ以上お前がモテると、オレ耐えられねぇから」


「だーかーら、村星君!!私モテてないって!気にし過ぎだよ」


「……その無防備っプリは、誰かの遺伝なのか?それともお前独自の性質か?」


「?何が?」


あーーー…クソ。


ハテナを浮かべて首を傾げる湖柚を見ていると、あまりにも無防備というのも困ったもんだなぁ……


「そうだ村星君。村星君ってさ、私に何かして欲しい事ってある?」


「………え?」