version.かな

どうしよう…
囲まれちゃった…
あの男の子に話しかけたかったのにな…
早く戻っていこないかなぁ…
でも、私なんか相手にしてくれるかな…
あっ!戻ってきた!
助けてっ!!

「おい!若桜さんが困ってんだろ!」

え…?た、助けて、くれた…??

「さ、斉藤、どうしたんだ?」

さ、斉藤君って言うんだ…
やった♡
名前わかっちゃった!
下はなんていうのかな…
って、あ!!
ケンカっぽくなってる!
止めなきゃ!

「あっ!あのっ!」
「?」

どうしよう…
私のせいでこうなってるのに…
な、何も言えないよ…

「どうした?」

どうしよう…

「え…あ、いや…」

もう!何してるの私!

「ご、ごめんなさい!!」

私は教室から出ていってしまった。

ハァ…
どうしよう…
斉藤君、私の事かばってくれたのに…

「ハァ…」
「どうしたの?」
「!」

これが歯車のはじまりになったのでした…