いつの間にか絡められた右手を見る。 自分より大きいこの手に愛着が芽ばえるのは何故だろう。 「これからはもっと早く帰ってきてください。」 「…え?」 「寂しい思いはできるだけしたくないので」 「わかった、明後日からは光の速さで仕事を終わらせてくるよ」 「がんばです。」 雨の降る夜は 嫌いだけれど あなたがいるなら 悪くない そんな気がした。