「い、一日くらいいいだろ?休んだって」
「ダメです。明日はテストがあるので」
「頑張った意味が…」
うなだれる彼の目もとを見た。
…クマ、この間より濃くなってる
それで寝てないんだなとわかった。
頑張っていたのは嘘じゃないらしい。
「寝てればいいでしょう、疲れてるなら」
「んー、無理。俺、琴里がいないとちゃんと寝れないから」
あ、そーですかと適当に流し窓の外を見た。
その瞬間、ピシャリとイナズマが夜の空に走る。
「っ!」
「本当に怖いんだね、雷」
ニヤリとする彼に
こいつにだけは知られたくなかった…
そんな感情が湧き出る。
「勘違いしないでください。怖いんじゃありません、嫌いなんです」
「どっちも同じだと思うけど…」