「おい、起きろ!」

突然の声に僕は飛びおきた。

「...えっ?」

周囲には10人ぐらいの男女。
そして、見渡すかぎり一面の海。

「ここは、船?」

突然のでき事に頭の整理のできない僕は誰に言うのでもなく一人でつぶやいた。

「俺たちは、拉致されたらしい。」

振り替えるとそこには色黒の男が見下ろすように立っていた。

「やっと起きたのか、みんなはだいぶ前に起きてたぞ。」

色黒の男は続けて話す。

「ここにいる人はみんな大学生らしい。あんちゃんもか?」

「えっあっはい。」

男の威圧的な声に僕は素直に答えた。