遼の実習、最終日。 わたしは落ち着かなく、そわそわしていた。 悲しいなんて気持ちは全くなくて……。 それ以上に緊張感が体中を駆け巡る。 初めての感覚にどうしていいのかも分からず、自分が自分でなくなりそう。 今日はわたしにとって人生の一大事。 大げさかもしれないけど、きっとそう。 とにかくちゃんと伝わりますように……そう祈るばかりだった。